節約生活の指南本、私のベスト3選。
読み物としても、なかなか面白い
どこかでこれらの本をみかけたら、手に取ってみてほしい。
節約生活の指南本、私のベスト3選を紹介したいと思う。この三冊は、生活の工夫、節約生活の楽しさや面白さを教えてくれる本である。
節約指南本、私のベスト3選
年収100万円の豊かな節約生活術 山崎寿人著
小さな暮らし 石黒智子著
れんげ荘 群ようこ著
年収100万円の豊かな節約生活術
この本は、東京大学を卒業したプータローが著者で、本の題名の通り「年収100万円の豊かな節約生活術」を詳しく紹介している本である。
家計簿から、一日のスケジュール。それから収入の内訳、限られた生活費の使い方などなど節約生活全般が詳しく書かれている。計算つくされた節約生活がとても見事で、感服する。
そして素晴らしいのが、日々の料理のレシピがカラーで載っている事。格安材料で名店の味を再現したり、自家製パスタや中華麺などなど。私もこの本のレシピを参考に数品料理を作った。
2011年出版で多少物価のズレもあるが、楽しい節約生活の参考になり、私は何度も読み返している。
小さな暮らし
この本は、節約だけを書いている本ではない。著者が50代になり、「堅実で小さな暮らし」にたどり着き、その暮らしを紹介している。
著者は、「堅実な暮らしは、簡素な暮らし、節約の暮らし、自然な暮らし、豊かな暮らし、ある意味贅沢な暮らし」と言っている。衣・食・住の生活の中での工夫や楽しみ方、こだわりの暮らしの中に節約が盛りこまれ書かれている。
著者の節約生活が、お洒落にさえ感じられて感動する。所々カラーページで暮らしの様子が紹介されていて、ぺらぺら本をめくって観るだけで、楽しい。
れんげ荘
この本は、群ようこさんの小説である。主人公キョウコは、月十万円で、心穏やかに楽しく暮らそうと有名広告代理店を四十五歳で早期退職し、個性豊かな人々が生活する、都内の古い安アパート「れんげ荘」でつつましく暮らし幸せをかみしめる日々が書かれている小説である。
キョウコは、貯金を切り崩しながらのささやかな暮らしなのだが、実にその節約生活が心穏やかな暮らしに描かれている。
先に紹介した2冊のような具体的な節約を紹介しているわけではない。しかし私も心穏やかな自分らしい節約生活を心掛けようと時々この本を読み返す。この「れんげ荘」は、シリーズ第5弾まで出版され大ロングセラーになっている。
本の雑誌社入社後、エッセイを書きはじめ、1984年『午前零時の玄米パン』でデビュー。その後作家として独立。著書に『無印良女』『飢え』『かつら・スカーフ・半ズボン』など多数。