私の洋裁の御師匠さん(おしょさん)

私は、洋裁を習ったことは、無に等しい。

ウエディングドレスを作りたいんだけど・・・

私の洋裁の御師匠さんは、洋裁を学びパタンナーをされていた友人。

彼女の指導がなければ出来上がらなかったな~。

感謝!

 

 


6年と少し前、娘のためにウエディングドレスを作りたいと思い始めた。私は、洋裁をちゃんと習った事はない。学校の家庭科だけ。

 

私の洋裁の御師匠は、洋裁を勉強し、子供服のパタンナーの仕事をしていた友人。ダメもとで「ウエディングドレス作りたいんだけど・・・」と指導をお願いした。彼女は、「うんいいよ、自分でやれるところまでやって、わからない所があったら、教えてあげる。そしてもし出来ない所があったら、縫ってあげる」・・・と言ってくれた。

 

結婚式から逆算して、まずアイリシュ・クロシェレースを一年かけ、教室に通い編み上げた。式の10カ月前からレースを貼る土台のビスチェとスカートを作り始めた。

 

洋裁の御師匠さんに「まず、ウエディングドレスの型紙の作り方が出ている本を買って。それからサイズ通りに型紙を作って、とりあえず仮縫いして」と言われた。よさげな本を数冊買い、作りたいドレスの形に近い型紙を作り始めた。ドレスの型紙は大きくて紙を継ぎ足して作っていった。

 

ドレスの仮縫いなんて初めてのことで、サイズ、形、長さの変更で何回も型紙を修正をし、また仮縫い。時々御師匠さんにみてもらい、アドバイスを受けて、またやり直し。まだまだ先が見えず、すでに泣きが入っていた。やっと御師匠さんにOKを出してもらい裁断に入った。途中並行して、御師匠さんに相談しながら生地選び、生地の発注をした。素人の私には、出来上がりを想像しながらの生地選びが難しく御師匠さんのアドバイスなしでは、決定することが出来なかった。

 

ちょうど夏に入ってからの裁断で、床に這いつくばり、汗だくで裁断して行った。素人で間違ってはいけないため、慎重に裁断をしたため、2週間近くかかったような記憶が・・・アンダーは、5枚はぎ1枚。オーバーは、7枚はぎを7枚と計54枚を切る。途中御師匠さんに「頑張ってるね~すごい、すごい。頑張って」と励ましてもらった。

 

私のミシンは、通販生活の家庭用のヤマザキミシンである。技術とミシンの性能が弱く、ビスチェのファスナー付けと8枚重ねのスカートのウエスト部分は、御師匠さんにお願いして縫ってもらった。計画通り、結婚式の1か月前に完成した。

 

御師匠さんの指導者としての素晴らしい所は、素人がなるべく簡単に形が出来上がるよう指導してくれたところだ。「パターンから勉強しましょう」なんて言われたら、私は作るのを止めたと思う。そして、私が自分で一から十までやるように仕向けてくれた事である。最終的に2か所手伝ってもらったが、このドレス作りが私の「なんちゃって洋裁」の自信を持たせてくれた。

 

長女のウエディングドレス作りの5年後の二女のドレス作りは、コロナで御師匠さんに我が家に来てもらうことはできず、電話とメールでアドバイスを仰いだ。ドレスの生地、形、などなど何度も確認とアドバイスのやり取りが続いた。その都度「大丈夫あなたなら出来る。もし出来なかったら最後は、私が何とかしてあげる」と言い続けてくれた。

 

そのかいあって、何とか自分で完成する事ができた。きっと御師匠さんにしてみれば、自分で縫ってしまった方が早く楽であったと思う。御師匠さんの指導は、このドレス作りだけに終わらず、今後の私の洋裁の基礎を学ばせてもらったと思う。感謝でいっぱいである。