三十代の厄年の三年間、一年を通じずーっと風邪をひきこじらせた。藁にも縋る思いで、近所の漢方クリニックのドアを叩き、それから早27年お世話になっている。今60代の厄年真っ只中、また風邪がなかなか抜けない。
私は、50分かけて作る煎じ薬を毎日2回飲んでいる。ん~まずい!その煎じ薬の色は、黄色かかった濁った茶色。でもいつか漢方薬の出し殻で糸を染めてみたいと思っている。意外と綺麗な澄んだ色に染まるかも?
自分の病気や体調の悪さを書くのはためらわれる。しかし、私の漢方治療のことを書くことで多少なりとも漢方治療、漢方薬の情報発信になるなら。
この投稿ページの頭でも書いたが、三十代の厄年三年間、治ることなく風邪をひいていた。西洋医学での治療を受けたが、完治せず長引く。そして通常生活に支障をきたす場合、だんだん苦痛と不安で精神的にも病んでくる。ヤバいぞ、困ったな……。
ちょうどその頃、5歳と赤ん坊の二人の娘の子育て中で、寝るに寝れない状態であった。近所の書店で漢方の医療機関を紹介しているを本をぺらぺらめくってみると、なんと近所に漢方クリニックがあるのをみつけた。この時の私の思いは、不安の先に一本の光が観えたかの様だった。
私は、すぐに赤ん坊だった二女を抱えて漢方クリニックへ。診察中は、看護婦さんに二女を預かってもらい、触診・脈診を受けた。それから、ゆっくり私の主訴を聞いて下さり「治してあげる。大丈夫。」とおっしゃった。出して頂いた漢方薬を一回飲んだだけで風邪症状が消えた。嘘のような本当の話である。
私の主治医は、慈恵医科大学で西洋医学を学ばれた後、漢方を学び漢方医になられた方だ。触診では、お腹を押したり、触ったり、優しくたたいたり。その触診で前日食べた物を当てられてしまう。ストレスが溜まっている時は、私が話をする前に「ストレス溜まることしてるね」とまたまた当てられてしまう。漢方医からすれば、触診や視診でわかるのは、当然だとおっしゃるだろうが、私からすると不思議なことなのだ。
今は風邪症状、アレルギーによる喘息、結膜炎の治療、更年期障害によるのぼせ、ストレスによる体の不調など。そして二年前に患った突発性難聴後遺症の耳鳴りやめまいの治療をして頂いている。突発性難聴の治療は、西洋医学では、3カ月治療後は、完治しなくても治療は、打ち切られてしまう。見放されるわけである。寝込むほどではないが、つらい症状を主治医は、丁寧に根気よく診て下さる。有難い。
私のお世話になっている漢方クリニックは、有難いことに各種健康保険適用指定医療機関でもちろん漢方薬も保険がきく。診療費・薬代は、けして安くはないが、西洋医学で解決しない症状が解消されれば本当に有難い。